今日は、「打面」に関する記事の続きを、お伝えさせていただきたいと思います。
ピアノの「打面」とは、鍵盤上から7ミリ下げたところにある、ハンマーが弦を打つ瞬間の位置のことです。
♫ 打面はどの鍵盤も同じ位置
音が鳴る一点である打面は、きちんと調整されているピアノであれば、全ての鍵盤で同じ深さに存在します。
ですから、どの鍵盤においても、打面までの一定の深さだけ下げていけばよいのです。
下の図で、黒い点線は、白鍵の鍵盤底を表しています。
水色の点線は、白鍵、黒鍵のそれぞれの打面を表しています。
赤い↓は 、打面までの指先の動きを表しています。
どの鍵盤のどんな音も、同じ距離だけ動かすつもりでいいのです。
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音によって打鍵の深さを変えてしまうことは、音の出る瞬間を狙わないということになり、真に欲しい音色を表現することが困難になります。
また、打面より浅い位置で弾けば、弦にハンマーが到達せず、音が抜けてしまうでしょう。
どれも同じ動きでは、音色の変化や音量の変化が出せないのでは?と疑問を持つかもしれません。
しかし、打面を狙う(感じる)ことさえ意識していれば、人間は、聴こえてくる音に反応して打面を打つ速度を無意識のうちにコントロールし、音色や音量を変化させられる生き物なのです。